新潟に伝わる有名な昔話です。 昔、お寺の小僧さんが、山へ花を採りに出掛けました。
花を採っているうちに日が暮れてしまい、道に迷ってしまいます。
困っていると、山の向こうに灯が見えました。
小僧さん、歩いていって小さな家を見つけます。
そこには白髪のおばばがいて、小僧さんを一晩泊めてくれました。
ところがその晩、おばばが小僧の頭を舐めたり、尻を撫でたりしています。
仕舞には『小僧はうまそうだな』なんて呟いたり。
何と、おばばは、恐ろしい鬼ばさだったのです。
小僧さん、恐ろしくなって便所へ行きますが、鬼ばさは逃がさないように小僧さんに縄を括り付けておきます。
小僧さんが困っていると、便所の神様が出てきて、三枚のお札を渡して逃げるように助けてくれました・・・。
解り易い方言を織り交ぜたリズムの良い文章に、どこか愛嬌のある絵柄を添えた、大好きな一冊です。
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