中国の竜と子供のお話。

おおきくしてみる?
偕成社さんより画像掲載の許可を頂いています。

題名

りゅうのめのなみだ

作・絵

浜田 広介 文/ いわさき ちひろ 絵

出版社

偕成社

発行日

1995年11月

楽しんだ歳

5歳

内容

昔、南の国では、山のどこかに大きな竜が隠れていると言われていました。

人々はその竜を恐れて、子供をしつける時、
『そら、りゅうがいたずらっこ子や悪い子をねらっている』
と言って脅かすのでした。
だから、子供たちはみんな竜を恐れるようになったのです。

ところが、一人だけ竜に話を恐れない子供がいました。
ある晩、その子供は竜を可哀想だと言いました。
誰も竜を可愛がってくれないので、可哀想だというのです。
子供のお母さんは、そのことを不思議に思いました。

その不思議な子供の誕生日が近づきました。
誕生日のお祝いに誰を呼ぼうかとお母さんが訊くと、その子は
『山の竜を呼んでよ』と言います。
お母さんはふざけていると思い、怒り出しました。

でも、その子供は本気だったのです。
一人で山へ向かい、竜を呼びに出掛けました。
そして、竜の出てきそうな谷に向かって呼びかけました。

竜は、その呼び声を聞いて不思議に思いました。
まさか、人間が竜に呼びかけるとは思ってもみなかったのです・・・。

読書後の注意

理由も無く人々に嫌われ、恐れられる竜の気持ちを思いやった子供の優しい気持ちに打たれる絵本です。
いわさきちひろさんの優しい絵と共に味わいたい一冊。
 

17.9/11