ゆかちゃんとお兄ちゃんは、仲良く一つのベットでねんねしています。 でも、ゆかちゃんはなかなか眠れません。
お兄ちゃんに『えほん よんで。』とお願いします。
でも、二人の部屋には絵本がありません。
またこんどね、と言うお兄ちゃんに、ゆかちゃんは
『えほんさがしにいこうよー!』
と大騒ぎ。
仕方なくなったお兄ちゃんは、ゆかちゃんと一緒に部屋を出て、絵本を探しに行きます。
でも、廊下は真っ暗。
闇の中に何か怖いお化けが居るみたい。
どきどき・・・
まるで二人の心臓の音が聞こえるような、暗闇です。
だいじょうぶ、だいじょうぶ、とお兄ちゃんは男らしく進みます。
たとえ怖くたって、妹の前ではそんな事言えませんものね。
電気のスイッチがあったので、お兄ちゃんは明かりを点けてみました。
ぴかっ
暗闇の中に潜むもの・・・それは。
おにぎりを食べている、黄色いくまさんだったのです・・・。
この絵本には大人の姿が全く出てきません。
ゆかちゃんとお兄ちゃんは真っ暗な廊下を辿って、色々な部屋をぴかっと明るくします。
その度にいろんな思いがけない動物(?)達が登場するのですが、不思議と親が出てこないのです。
子供たちが過ごす、お休み前の楽しくてドキドキの時間です。
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