静まり返った夜の和菓子屋から、和菓子たちのお話が聞こえてきます。 『かっこわるいよ! だいふくくん』
みずまんじゅうは『だいふくくんは、粉だらけで格好悪い』と言いました。
みずまんじゅうは、ぴかぴかできれいな自分が自慢なのです。
かしわもちは『だいふくくんは、いつも裸で格好悪い』と言いました。
かしわもちは、大きな葉っぱを着ているのが自慢なのです。
くしあんだんごは『だいふくくんは、いつも一人で格好悪い』と言いました。
くしあんだんごは、4個並んで串に刺さっているのが自慢なのです。
他の和菓子も口々にだいふくくんを攻め立てます。
皆、自分の事を自慢したいから、優しくておとなしいだいふくくんをからかっているのです。
でも、暗闇からはらぺこねずみが現れて、和菓子たちに襲い掛かります!
|