あるところにはらぺこな幽霊がおりまして。
いつも食べ物を探しておりました。そんな時、昔の仲間だった幽霊にばったり出会います。
それがいかにも恰幅の良さそうな幽霊でした。
どうしたら食べ物がもらえるのか尋ねて見ましたら
『幽霊は透明だから、悪戯すると怖がって食べ物を供えてくれるよ』
はらぺこ幽霊も悪戯をする事に決めました。
杵と臼を見つけて、その杵を持ち上げてみます。
幽霊は透明で見えません。
杵が勝手に臼をついているのを見て、人間はおどろきます。
・・・が、怖がりません。
ひとりでにお餅がつけるので、神様・仏様の御蔭だと勘違いしてしまいます。
勝手にお餅がつけるので、あとからあとから餅米を入れて、はらぺこ幽霊に沢山お餅をつかせました。
そして、そのお餅はみんな人間が持って行ってしまったのです。
何とも間抜けなはらぺこ幽霊、お腹が空き過ぎてばったり倒れてしまいます。
それを見ていた閻魔大王、はらぺこ幽霊を連れてくるように言いつけますが・・・。
いかにも間抜けなはらぺこ幽霊ですが、ラストもいかにも間抜けなラスト。
これだから、せなけいこさんのおばけ絵本は止められません。
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