今年3歳のみほちゃんは、ママにお留守番を頼まれてしまいました。
でも、ぬいぐるみのくまちゃんと一緒なら、平気なんです。ママがドアの鍵を掛けると、途端に部屋の中が静まり返りました。
見慣れた木彫りのクマも、柱時計も、いつもと違うように見えて、心細くなってしまいました。
ピンポーン、とチャイムが鳴りました。
怖くなったみほちゃんが、ママのエプロンを被って玄関へ行くと、郵便屋さんが小包を持って来ていたのです。
みほちゃんが『いりましぇん』とドア越しに言うと、郵便屋さんはお手紙をドアのポストに入れて帰っていきました。
また、チャイムが鳴りました。
みほちゃんが『いりましぇん!』と大きな声で言ったのに、今度のお客さんは新聞の集金の人だったのです。
ドアのポストがギコギコっと開いて、外から目玉が二つ覗き込みます。
『あ、おばけ・・・』
怖くなったみほちゃんは、エプロンを握り締めてぶるぶるとふるえています。
初めてのお留守番は、心細くて、ママがとっても待ち遠しいのです・・・。
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