うさぎさんが、小さな椅子を作りました。
うさぎさんが作った印に短いしっぽをつけた、可愛らしい椅子です。うさぎさん、どこへ置こうか、いい考えが浮かびます。
『どうぞのいす』という立て札を隣につけて、大きな木の下に置くことに決めました。
木の下に置かれた『どうぞのいす』、最初にやってきたのはろばさんでした。
ろばさんはどんぐりを沢山拾ってきた帰りだったのです。
『どうぞのいす』に背中に背負ったどんぐりの籠を置くと、自分は大きな木の陰で一休み。
ついついお昼寝をしてしまいました。
くまさんがやって来て『どうぞのいす』に置いてあるどんぐりを見つけました。
『どうぞのいす』の立て札を見て、
『どうぞならば えんりょなく いただきましょう。』
と、どんぐりを全部食べてしまいました。
でも、くまさん食べてしまってから
『からっぽにしてしまっては あとのひとにおきのどく。』
と、手に持っていた蜂蜜を一瓶、どんぐりの代わりに籠に置いて行きました。
次にやってきたのは、きつねさんです。
きつねさんも『どうぞのいす』の立て札を見て、置いてあった蜂蜜を一瓶、全部なめてしまいます。
でもやっぱり『あとのひとにおきのどく』と、手に持っていた焼き立てのパンを籠に入れて行きました・・・。
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