せなけいこさんの『おばけえほん』です。 むかし、小さな猫がおりました。
体が小さかったので、大きな犬には苛められるし、ねずみにも馬鹿にされる始末。
あるとき小さな猫は『ばけねこ』の話を聞きました。
そのときから『ばけねこになりたい!』と思うようになったのです。
でも、仲間の猫に聞いても『ばけねこになる方法』を誰も知りません。
化け物のことはお化けに聞こうと墓場に行きました。
すると、幽霊が悲しそうに泣いています。
幽霊は『いつもは黄泉に置いて来る足を、うっかりこの世に持って来てしまった。その足を木の根元に立掛けて置いたら、足を盗まれてしまった』と言って泣くのです。
小さな猫は幽霊が可哀想になったので、一緒に足を捜すことにしました・・・。
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